「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

京都・三十三間堂で新成人らが2年ぶり「弓の引き初め」

京都の国宝・蓮華王院本堂、通称・三十三間堂(所在地:京都市東山区)で弓道の全国大会が2年ぶりに開かれ、競技に先立って、晴れ着姿の新成人たちが「弓の引き初め」をした。1月15日は昨年の成人を対象に、16日は今年の成人を対象に、2年ぶりに無観客で開催された。
三十三間堂では、鎌倉時代から江戸時代に、弓の名人たちが腕前を競い合った「通し矢」が行われていた。こうした歴史に因み、毎年この時期に弓道の全国大会が開かれてきた。だが昨年は、新型コロナウイルスの影響で中止となっていた。2年ぶりに行われた引き初めで、振り袖にはかま姿の新成人の女性たちが、60メートル先の直径1mの的に狙いを定め、次々に矢を放ち、緊張感の中にも華やかな雰囲気を醸し出していた。

京都府福知山市 冬の和紙づくり「寒すき」作業が最盛期

京都府福知山市の手漉き和紙の工房で、冬の和紙づくり「寒すき」の作業が最盛期を迎えている。福知山市大江町二俣地区にある工房では江戸時代から手漉き和紙づくりを行っている。冷たい井戸水を張った「すき舟」に原料となるコウゾやトロロアオイを入れて十分にかき混ぜた後、紙の厚さが均一になるように漉く。
冬場の作業は「寒すき」と呼ばれている。寒さが厳しいこの時期に漉く和紙は、水に含まれる雑菌が少ないことなどから、きめがこまかく、丈夫でしなやかな質感になることで、書道家の作品などに使われるという。寒すきの作業は3月上旬まで続く。

東北大・山口大・東大 三畳紀末の大量絶滅の実態を解明

東北大・山口大・東大の研究グループは1月13日、約2億年前の三畳紀末の大量絶滅の実態を解明したと発表した。同グループは堆積岩の加熱実験を行い、比較的低い温度では二酸化硫黄が、高い温度では二酸化炭素がより多く放出されることを明らかにした。さらに、大量絶滅を記録した地層から発見した加熱温度に制御されて生成する堆積有機分子の種類の変化から、火山活動が低温から高温へ移行したと推定した。
以上の結果から、三畳紀末の大量絶滅は次のプロセスで起きたことを提唱した。
①大規模火山活動のマグマが、比較的低温で堆積岩を加熱した結果、大量の二酸化硫黄が生成された②二酸化硫黄が成層圏に入り、硫酸エアロゾルを形成した③硫酸エアロゾルが太陽光を反射し、光合成阻害や地球寒冷化などにより生物の大量絶滅が起こった。
これを境に、それまで繁栄していたワニの先祖の大型爬虫類が絶滅し、恐竜の多様化が始まった。それまで小さく地味だった三畳紀の恐竜は三畳紀末の大量絶滅以後に急速に大型化して、ジュラ紀以降の繁栄につながった。
これまで大量絶滅を引き起こした大規模火山活動が、どのように環境変動を引き起こしたかは不明だった。
今回の研究の成果は、国際誌「Earth and Planetary Science Letters」に掲載されるのに先立ち、1月12日付電子版に掲載された。

大阪・今宮戎神社で「十日戎」始まる 1年の商売繁盛願う

大阪市浪速区の今宮戎神社で1月9日から、1年の商売繁盛を願う「十日戎」が始まった。同神社は商売の神様として知られ、例年1月9日から11日」まで「宵えびす」「本えびす」「残り福」として開かれ、およそ90万人の参拝客が訪れる。初日、宵えびすの9日は朝から多くの人が参拝に訪れ、今年1年の商売繁盛や家内安全を祈っていた。
新型コロナの感染防止のため、同神社では参拝者にマスクの着用を求めているほか、縁起物の「福笹」も3日間に限定せず、16日まで延長し分散参拝を呼び掛けている。

「平安京跡データベース」ネット公開 立命館大・京都市連携

立命館大学は京都市などと連携して整備を進めてきた「平安京跡データベース」をインターネットで無料で公開を始めた。これは平安京にまつわるこれまでの発掘調査の記録などをまとめた電子データ。この中では、現在の京都市の地図の上に平安京の区画が表示され、これまでに調査が行われてきた5,000カ所以上の地点について、見つかった遺構の内容を確認することができる。
調査地点によっては、発掘現場の様子が分かる平面図や調査報告書なども閲覧できる。他にも京都市が所蔵する平安京復元模型の写真をもとに、当時の町並みや歴史を開設するコンテンツなどもあり、立命館大学では今後も随時、調査情報を追加していくとしている。

京都・下鴨神社で2年ぶり「蹴鞠初め」平安装束の新春行事

京都の世界遺産、下鴨神社(所在地:京都市左京区)で1月4日、平安時代の貴族が嗜(たしな)んだ蹴鞠(けまり)を奉納する新春の恒例行事「蹴鞠初め(けまりはじめ)」が行われた。下鴨神社では例年1月4日に、1年の幸せや無病息災を願って蹴鞠初めを行ってきたが、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止されたため、今年は2年ぶりの開催となった。
境内には15四方の「まり場」が設けられ、色鮮やかな平安時代の装束をまとった保存会のメンバー8人が、輪になって蹴鞠を披露した。右足だけを使う昔ながらの作法で、鹿の皮でできた直径20cmほどの白いまりを、”アリ”や”オウ”などの独特の掛け声をかけながら、サッカーのリフティングさながら、代わる代わる蹴り上げる。まりが地面に落ちずに長く続くと、参拝に訪れ居合わせた人たちが拍手を送っていた。

京都・北野天満宮で恒例の書き初め コロナ対策で制限

学問の神様、菅原道真を祀る京都の北野天満宮(所在地:京都市上京区)で1月2日から、正月恒例の書き初め「天満書」が行われている。”書の三聖”として称えられる菅原道真にあやかって書の上達を願う行事。今年も昨年に続き、新型コロナウイルスの感染防止対策として、座席を30ほどに減らし、時間も15分以内に制限して実施された。
朝から親子連れなどが訪れ、持参した筆で「正月」「とら」「大志」「まり」など新しい年に因んだ文字を、真剣な表情で書き上げていた。北野天満宮の書き初めは4日まで行われる。

遠藤周作の未発表戯曲3作品見つかる「日本人とキリスト教」

長崎市遠藤周作文学館は12月28日、作家、遠藤周作(1923~1996年)の未発表戯曲3作品の原稿が見つかったと発表した。潜伏キリシタンを描いた小説「沈黙」などと同様、いずれも同氏がテーマとした「日本人とキリスト教」について描かれており、遠藤文学の”中核”部分を伝える作品とみられる。
今回見つかったのは「善人たち」(清書原稿124枚、草稿25枚)、「戯曲 わたしが・棄(す)てた・女」(清書原稿105枚、草稿22枚)、「切支丹(きりしたん)大名・小西行長『鉄の首枷(くびかせ)』戯曲版」(清書原稿117枚、草稿28枚)。「善人たち」以外は、同氏は小説を発表している。
同文学館では昨年、同氏の未発表の中編小説「影に対して」の原稿が見つかっており、遺族からの寄託資料を再調査したところ、3作品が未発表と分かった。未発表の理由は不明。いずれもタイトルはなかったが、出版が決まったため遺族らでつけたという。

京都・知恩院で僧侶30人で「除夜の鐘」の試しづき

京都の知恩院(所在地:京都市東山区)で12月27日、大晦日を前に僧侶およそ30人が集まり、「除夜の鐘」の試しづきが行われた。知恩院では毎年、大晦日に高さが3mある大きな釣り鐘をついて新年を迎える。知恩院の除夜の鐘は「しゅもく」と呼ばれる長さ4mの棒に、いくつもの縄を付けてひく独特の打ち方で知られていて、掛け声がかかると16人の僧侶が一斉に縄を引く。
そして、別の一人が一気に縄にぶら下がるように仰向けの姿勢になって、勢いをつけて鐘をつく。すると、厳かで重厚な鐘の音が周囲に響き渡る。知恩院では感染対策のため、除夜の鐘をつく時間帯の参拝は事前に申し込んだ人に限定していて、今回はすでに定員の400人に達しているという。

文化審議会 佐渡金山を23年審査の世界遺産の推薦候補に選定

文化審議会は12月28日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に推薦する候補に「佐渡島の金山」(所在地:新潟県)を選んだ。2023年に登録審査を受ける候補の推薦期限である2022年2月1日までに推薦書を提出するかどうかについて、文化庁は「政府内で総合的な検討を行う」としている。佐渡金山は「相川鶴子金銀山」と「西三川砂金山」の2つの鉱山遺跡で構成する。17世紀には世界最大級の金の産出量を誇り、金の採取から精錬までを手作業で行っていた時代の遺跡が残っているのは世界的に例がないとされる。